のと爺の古事記散歩

古希+4歳になってしまった爺さんが勝手気ままに古事記を散歩します。

古事記の神様と神社・ご近所編(6)

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    次はどこに行こうかなぁ、とネットでいろいろ見ていたら、「関東最古の八幡神社」というキャッチコピー?を見つけ、場所が茨城県下妻市だと分かりました。下妻市は前回行った常総市の隣です。こりゃ、行かずばなるまいと一人で盛り上がり、行って来ました。大寶八幡宮(だいほうはちまんぐう)です。

 

1. 場所

こんな感じですよ。

2.ご由緒

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 とっても読みづらいので、当神社のHPから一部引用しますね。

 白鳳時代の末期、文武天皇大宝元年(七〇一)、藤原時忠が、常陸国河内郡へ下向の時、筑紫(大分県宇佐市)の宇佐八幡宮を勧請(神仏の分霊を請じ迎えること)して創建されたという。東国平定のための鎮護の神として、八幡宮を勧請したのである。宇佐八幡宮は、莵狭津彦命を祖とする宇佐諸石が、欽明天皇二十九年(五六八)に八幡神を勧請したのに始まるという。八幡神とは、応神天皇を主座とし、文武の神として尊崇されており、八幡宮の祭神として祀られる。

3.ご祭神


 御由緒にもあるとおり、八幡神といえばご祭神は応神天皇ということになりますね。
大宝八幡は以下の三神をご祭神としています。

 誉田別命(ほんだわけのみこと)・・・   第十五代応神天皇(八幡様)
 足仲彦命(たらしなかつひこのみこと)・・・第十四代仲哀天皇
 気長足姫命(おきながたらしひめのみこと)・神功皇后仲哀天皇の皇后)

ところで、なぜ応神天皇八幡神として崇められているのか、そもそも八幡神とはなにか、ということをいろいろ調べてもよく分からないのですね。八幡宮の総本山の宇佐八幡宮のHPを見ても八幡大神応神天皇の神霊とはありますが、どうしてそういうふうになるのかがよく分からなかったので、あらためてHPをじっくり読んで見ました。

 で、脳ミソがかなり老朽化している私になんとなくストンと来たのが、「鍛冶翁」のくだりです。

欽明天皇の29(569)年、宇佐神宮境内の菱形(ひしがた)池のほとりの泉のわくところに、ひとつの身体に八つの頭という奇異な姿の鍛冶をする翁があらわれて、この姿を見た者はたちまち病気になったり死んだりしました。
 大神比義(おおがのひぎ)が見に行くと老人の姿なく、かわりに金色の鷹(たか)が見えました。比義が『誰かによって鷹に変えられたのか、自分の意志で鷹になったのか』と問うと、鷹は金色の鳩(はと)となって比義の袂の上にとまりました。
 神が人を救済されようとして自ら変身されたことを知った比義が、3年あまり断食をして祈り続けたところ、ついに欽明天皇32(571)年2月初卯の日に、この泉のかたわらの笹の上に光かがやく3才の童子があらわれ『われは誉田の天皇広幡八幡麿(ほんだのすめらみことひろはたのやはたまろ)なり。わが名は護国霊験威力神通大自在王菩薩(ごこくれいげんいりょくじんつうだいじざいおうぼさつ)で、神道として垂迹せし者なり』と告げられました。
 そしてたちまち黄金の鷹になって駅館川(やっかんがわ)の東岸の松の上にとどまったといわれます。そこに和銅元年(708)鷹居社をつくり八幡さまを祀り、のち霊亀2年(716)小山田の林に移られ、ここに小山田社を造営。神亀2年(725)年に現在の社地、亀山(かめやま)(菱形(ひしがた)山とも小椋(おぐら)山ともいう)に移されて八幡大神様が鎮座されたのが宇佐神宮の創立です。

 どうです、みなさんはお分かりになりますか? 誉田(ほむだ)の天皇とは応神天皇(ほむだわけのみこと)のことなんですね。まぁ、そんなめんどくさいことを考えずに早く拝殿に行ってお参りすればいいじゃん、という考えもありますね。フムフム、そうしましょう。

4.参拝

 まず、一の鳥居です。小さな交差点に面しています。

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 ここを入っていくと、両サイドが林になっていて二の鳥居があります。先の方に三の鳥居が見えますね。参道の両サイドは普通に民家があります。

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そして三の鳥居ですめっちゃ立派ですね。

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 鳥居を入ると左手に相撲場があります。創建壱千参百年祭を記念して建てられた本格的な土俵です。両国国技館の土俵と同じ大きさで筑波山の土を使用しており、毎年6月中旬に高砂部屋錦戸部屋が3泊4日の稽古合宿を行うそうですよ。

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 相撲場を左手に見て直進すると随神門があります。左右に仁王様がいて睨みをきかせていますよ。

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 随神門をくぐると拝殿までの参道なんですが、左右に狛犬くんが沢山いたのには少し驚きました。これは初めてだったなぁ~。こんな感じです。そして右手にある手水舎にも狛犬くんがいますよ。さらに進むともっといるんです。

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 いよいよ拝殿ですが、どうなっちゃってんのというくらい、ここにもやたらいろんな狛犬くんがいます。ちょっとばかりキモイのも・・・。

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 そして本殿ですが、正面は見られませんでしたので脇に回って撮りました。

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 神楽殿もあります。

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 それから、摂社、末社も数多いのですが、代表的なものにしますね。
まず、若宮八幡宮です。源頼朝が奥州征伐を達成したのを期に、下河辺行平に命じ文治五年(1189)に勧請させた八幡宮。若宮様は第十六代仁徳天皇のことで、その父親が第十五代応神天皇八幡様です。御本殿には第十四代仲哀天皇をお祀りしているので、親・子・孫と三代続けてお祀りしていることになります。

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 そして、黒鳥神社で、大国主命を祀ったお社です。縁結びの御利益があるといわれています。社伝によると、日光東照宮の眠り猫などで有名な左甚五郎が、若い頃に大宝八幡宮に滞在し、残したという堀り物があります。

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5. 休憩

 結構、見るものが多かったので、小休止に売店に寄って厄除団子を食べました。柔らかくて、餡もほどよい甘さでとても美味しかったです。団子の写真、ひとつ食べてから撮ったのでちょっと変? このお店は明治元年創業ですって、すごいでしょ!

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御朱印です。

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 さぁ、いかがでしたか。関東最古の八幡宮ということで訪れたのですが、期待通りの神社であちこちで歴史を感じることができました。それにしても、狛犬の数は半端なかったなぁ~。

 

6. 豆知識

では、豆知識です。
前回のQ 「おみくじってなんなの?」
   A みなさん、これはどうでしたか?

 おみくじは漢字で書くと「御神籤」となります。古代では亀の甲羅を焼いて、そのひび割れ方で神様のご意向をうかがう亀卜(きぼく)が行われました。日本書紀には紙片などで作ったくじで神慮をうかがったことが記されています。要するに、神様のご意向をうかがうためのくじということですね。現在のような形になったのは鎌倉時代のことと言われています。おみくじは境内の指定場所に結んでもよし、日々の指針として持ち帰ってもかまいません。(神社本庁 神社のいろは)

今回のQ 「大国主命の背負った袋の中身はなに?」

     大きなふくろをかたにかけ 大黒さまが来かかると ここにいなばの白う

     さぎ 皮をむかれてあかはだか~ ♪

 みんな、考えてね!


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