のと爺の古事記散歩

古希+4歳になってしまった爺さんが勝手気ままに古事記を散歩します。

古事記の神様と神社・ご近所編(7)

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 千葉県野田市にある櫻木神社です。「野田市最古」というマジックフレーズに惹かれ行って来ました。私、「最古」とか「限定」とかいうフレーズにもろ弱いんですね。

 

 

1.場所

 はい、ここです。

2.ご由緒

 当神社のHPから一部抜粋すると、「平安朝の仁寿元年(西暦851年)に、大化の改新で活躍した大職冠藤原鎌足公五代の後胤で、冬嗣公三男の嗣良公が、この地に居を移した時、この処に桜の美しい大木があり、公がこれの木のもとに倉稲魂命を祀り、その後武甕槌命の神を祀ったのが始まりであると伝えています。
 現存する宮司家社家文書によれば、この地は古くには「桜木村」と呼ばれ、後に「桜台村」となり、桜が咲き誇る美しい里だったと考えられています。桜の宮と称へられている所以です。そして今もなお広大な御神徳により、広くこの地の開発の守護神として御神慮を示され、また野田市最古のお社としてその歴史を重ね、参詣する人みな朝に祈り、夕に感謝の誠を捧げてまいりました。」
 とあります。歴史的には相当古いですね。そして参道や境内には桜の木が多くあります。桜が咲く頃には素晴らしい景色になるんでしょうね。

3.ご祭神

 当神社のHPによれば、以下の四神です。稲荷神社の系列なんですね。
  倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
  武甕槌命(たけみかづちのみこと)
  伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
  伊弉冉尊(いざなみのみこと)
  

 倉稲魂命は、穀霊としての福神であり、富貴、財運豊饒にかかわる神様です。また、豊宇気比売神(とようけひめのかみ:伊勢神宮外宮の祭神)と同一神とも言われる食物全般の神様でもあります。人々の生命を守り育て、家を富裕にしてくれる祖神であり、生活の衰運にかかわる大切な神様です。桜の「さ」は稲霊、「くら」はその神が座す場所、当神社由来の名称は稲霊との関わりと桜の木のもとに祀られたことに起因しています。
 武甕槌命は、国護りに活躍した神として知られ、我に強さを与え給ふ神として、また強さは祈る人に与えられるものと考えられ、勝運・開運・吉運の守り神と言われています。

 倉稲魂命は日本書紀での表記で、古事記では宇迦之御魂神と表記されます。今では宇迦之御魂=お稲荷さんとして親しまれていますが、稲荷神社の総本社であるところの伏見稲荷大社の祭神名に宇迦之御魂神が登場するのは室町時代のことで、創建当初は宇迦之御魂神ではなかったそうです。では、なんだったのか。それはまさしく「稲の神」であり「稲荷神」だったのです。
 その後、いろいろな変遷を経て、明治に入り神仏分離政策によって、稲荷神を祀る神社は、宇迦之御魂神や倉稲魂神など神話に登場する神に神名を変更したということです。
では、お参りしましょう。

4.参拝

 まず、到着してすぐ目の当たりにするのが大鳥居です。高さ約13mです。たかっ!
右下に写っているお掃除をしている方と比べると大体の感覚が分かるかと思います。

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 そして、緩やかにカーブしている参道を進むと、まもなく右手に日天社があります。
天照大御神と大国主命が祀られています。天つ神と国つ神、それぞれのトップが一緒に祀られているなんてなんか面白いですね。

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 日天社のとなりに更に鳥居があり、その奥に摂社があります。

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 そして、参道の先には見事に桜紋などで飾られた神門が現れます。きれいですねぇ。

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 神門を入ると境内です。右手に手水舎があります。亀さんが居ますね。
「親亀の背中に子亀を乗せて、子亀の背中に孫亀乗せてぇ~♪」なつかしいナンセンストリオのこのギャグをご存じの方、私とご同輩ですね。謹んでお喜び申し上げます!

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 そして、左手には大きな絵馬があり、今年の干支のイノシシが書かれています。絵馬も女子が好みそうなピンク色で桜の形をしており、可愛らしいですね。

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 とりあえず拝殿に行き、お参りしましょう。

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 手前が拝殿、奥の小さい屋根しか写ってないのが弊殿です。そのまた奥が本殿なんですが、写ってません、アイムソーリー、ひげソーリー。(昭和のダジャレ)

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 そして、りっぱな社務所があります。

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 社務所の隣にトイレがあるのですが、あれれ、トイレの入口に注連縄がありますよ。
そう、このトイレは川屋(厠)神社という、れっきとした神社なのです!
試しに入ってみましたが、掃除が行き届いていてとてもきれいでした。日本トイレ協会の2012年グッドトイレ審査員特別選奨受賞のトイレだそうです。

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 さて、今度は境内を回りましょう。
まず、学問の神様である菅原道真公を祀る菅原神社です。

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 そして、その左手に音女稲荷神社です。

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 そして、健康のなで石です。私も石に触れて自分の頭を撫でてきました。頭がよくなるように・・・。「あんたはもうまにあわん!」(天の声)

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 そして、ご神水です。

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 そして、ここで「ご朱印をお待ちの〇番さぁ~ん」と呼ばれ、社務所に行きました。

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 さぁ、いかがでしたでしょうか。感想としては、とてもきれいに整備され桜形の神紋を始めとして各所にきれいなピンクの桜が表わされ、春にもう一度来てみたいと思いました。多分、女子参拝者を念頭に置かれ、改装などもされたのかなと思います。最初の大鳥居は平成五年の建立とありました。歴史ある神社ですが、すべての施設がとてもきれいに改装されており、気持ちよく参拝できました。
 しかし、一つだけ気になったのです。この神社、狛犬(稲荷系なので狐)がいないのです。もしかして見逃したかなと思い巫女さんにも聞いたのですが、やっぱりいないんだそうです。理由は正確には分かりませんでした。
前回が狛犬オンパレードの神社だっただけに、こういうのもありなんだぁ~。

5.豆知識

では、豆知識です。
前回のQ 「大国主命の背負った袋の中身はなに?」
   A  古事記によると、スサノオの六代孫に大国主命(オオクニ)の名が出て
     来ます。そして、オオクニには大勢の兄弟神(八十神)がいました。八十神
     はみな、因幡に住む八上比売(やがみひめ)に惚れ込み、求婚をするため因
     幡に出かけることになり、一行の従者としてオオクニに袋担ぎをさせたので
     す。つまり、あの袋の中身は八十神たちの旅仕度の品々が入っていたと思わ
     れるのです。

 今回で豆知識は終了とします。また新しいことを考えます。


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