のと爺の古事記散歩

古希になった爺さんが勝手気ままに古事記を散歩します。

古事記の神様と神社・東京編(4)

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 三囲神社から徒歩10分弱で、隅田川に架かる言問橋下に広がる隅田公園に着きます。この公園の一角に牛嶋神社があります。この神社は三輪鳥居という、珍しい形の鳥居があることで有名なんですね。

 

目次

 

1.場所

   ここです。

 

2.ご由緒とご祭神

 神社に伝わる縁起書によりますと、貞観2年(860年)に慈覚大師が、御神託によって須佐之男命を郷土守護神として勧請創祀、後に天之穂日命を祀り、次いでこの地でなくられた清和天皇の第七皇子貞辰親王命が祀られました。牛嶋神社の御祭神は、この三柱の神々です。根底には、須佐之男命と習合した「牛頭天王」への信仰(主に八坂信仰)があったものと思われます。
 治承4年(1180年)源頼朝が大軍をひきいて、下総国から武蔵国に渡ろうとした際に、豪雨による洪水のために渡ることができず、武将千葉介平常胤が祈願し、神明の加護によって全軍無事に渡ることができ、頼朝はその神徳を尊信し、翌養和元年(1181年)に社殿を造営し、多くの神領を寄進させました。
 さらに天文7年(1538年)には、後奈良院より「牛御前社」との勅号を賜ったといわれており、また、永禄11年(1568年)北条氏直が関東管領であった際、大道寺駿河守景秀が神領を寄進しております。
 江戸時代には、鬼門守護の神社として将軍家の崇敬も厚く、特に三代将軍家光から本所石原新町の土地の寄進を受けました。

 *慈覚大師(じかくだいし)
  平安前期の僧、天台宗山門派の祖、円仁(えんにん)。諡(おくりな)が慈覚大師。
  最澄に師事、入唐して顕密(けんみつ)を修め、帰国後、延暦寺第三世座主として天
  台宗興隆の基礎を確立。

 *天之穂日命(あめのほひのみこと、古事記では天菩比命)
  アマテラスの次男。国譲りの為に交渉役として選ばれ葦原中国に派遣されたが、
  オオクニに惚れこんで3年経っても帰ってこなかった。
  国譲りの後、出雲国造の祖先となったとされている。

 *貞辰親王命(さだときしんのう)
  平安時代前期から中期にかけての皇族。清和天皇の第七皇子。 清和天皇の数多くの
  皇子の中で時の権力者である藤原基経の唯一の外孫であることから、陽成天皇退位
  後の有力な皇位継承者の一人だったが、結局皇位は光孝天皇から宇多天皇と継承さ
  れ、貞辰が天皇になることはなかった。 貞辰親王が当地で薨去した際、慈覚大師の
  弟子・良本阿闇梨がその神霊を相殿に祀り王子権現と称された。

 *スサノオはもう皆さんご存じでしょうから説明を省略しました。

3.鳥居に関して

 当神社の鳥居は冒頭写真の通り、三輪鳥居という珍しい形の鳥居です。折角なのでここで鳥居に関する基本知識です。ご存じの方は飛ばして下さい。
(神社本庁 神社のいろは による)

1)そもそも、鳥居ってなに?
  神聖な場所である神域への「門」で、神域と俗界を分ける結界をいう。

2)なんで鳥居と言うの?
  諸説ありますが、有力とされているのは古事記からきている説です。
 天岩屋戸に閉じこもってしまったアマテラスに出てきてもらうために、岩戸の入り口
 にあった宿り木に鶏を乗せ鳴かせたということから、鳥の居る場所で鳥居と言う。

3)鳥居にはどんな型があるの?
  大きく分けると次の二種類で、そこからの派生形で約60種類あると言われています。

 ①神明造り
  アマテラスを指す系統で、地面から垂直に立てられる。

 ②明神造り
  神様全体を指す系統で、柱に台石がある。

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 牛嶋神社の三輪鳥居は明神鳥居の発展形といえると思います。実は私はこの三輪鳥居(三ツ鳥居ともいう)については、先般の奈良旅で大神神社を訪れるに当たっての事前のデータ収集で知識としてもっていました。但し、大神神社の三ツ鳥居は拝殿の奥に建っているので参拝者には見ることが出来ませんでした。
 尚、鳥居を数える単位は「基」です。

4.参拝

 都道に面してこんな看板があり、とても分かりやすい。

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 看板と社名碑で「しま」の字が違うけど、まぁ、いっか。
で、境内に入る鳥居が5基(1基は境内の中なので、正確には4基)ありました。どこから入ってもいいんですが、基本的には正面鳥居でしょうか。

 正面(拝殿の正面)

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 国道側 歩道が狭いので見上げるしかない。

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 隅田公園側

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 拝殿に向かって左右に1基づつあるのですが、後述の狛犬の写真に写っています。

さて、正面から入ると参道中程に狛犬がいます。

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 拝殿前の三輪鳥居左手前に手水舎です。

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 そして三輪鳥居です。現在の鳥居は2018年台風被害で倒壊した鳥居を再建したものだそうです。

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 さて、拝殿ですが関東大震災復興事業として「隅田公園」の計画・整備が行われ、
当神社は昭和の初めに現在地に遷座。昭和7年(1932)に社殿が再建されました。
総檜権現造りの社殿で、写真が下手でうまく撮れていませんが彫刻も立派なんです。

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 拝殿左右にちょっと変わった狛犬がいました。岩山に狛犬というのは珍しいですね。背後に鳥居が写っていますので合わせてご覧下さい。

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 そしてなんと、狛牛もいます。隣には年季の入った狛犬が・・・。

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 そうそう、牛と言えば、境内に撫牛がいます。おのれの具合が悪い所を撫で、牛の同じ所を撫でると回復するそうです。私ですか?もちろん、頭を撫でてきましたよ!
現在の撫牛は文政8年(1825年)に奉納されたものだそうです。ひぇーっ、そんな歴史ある物に触っちゃっていいんかいな。

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 そのほか、境内で見られるものですが、神楽殿、包丁塚、歌碑などがあります。ただ歌碑は字が読めませーん。

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 摂社で小梅稲荷神社があります。

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 それから、当神社は東京スカイツリーの氏神にもなっているそうです。境内からも綺麗な姿が見られます。下に写っているのは国道側の鳥居です。

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 銀杏が綺麗なのでおまけにもう一枚。

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 では社務所でご朱印をいただきましょう。社務所は拝殿のすぐ前にあります。

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 さぁ、いかがでしたでしょうか。当神社には古くから牛にまつわる信仰があったことが分かりましたね。その信仰に八坂信仰がさらに加わったということでしょうか。

 あっ、これはほんとについでなんですが、隅田川もきれいに撮れたので一枚。

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 それでは次回をお楽しみに!

 


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