のと爺の古事記散歩

古希+4歳になってしまった爺さんが勝手気ままに古事記を散歩します。

古事記の神様と神社・東京編(9)

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 年の瀬ですねぇ~。年末年始と言っても爺さんにはただの普通の日でしかないのですが、そうは言っても今年は災害が多かったので、来年こそは良い年になるよう神様にお願いするべ。そう思って訪れたのが開運、商売繁盛の御利益がある鷲神社(おおとりじんじゃ)です。ここは二月の酉の市で有名ですね。江戸時代から続く一大イベントで、一説には70万人が訪れるとか。こりゃ爺さんには命懸け、むりー。

 

 

1.場所

 ここです。

2.ご由緒とご祭神

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 とても読めませんよね。社伝によれば、「創立の年月は不詳。諸国を開拓した天日鷲命を当地に祀ったことに始まる。そして日本武尊が東征の際に戦勝を祈願し、凱旋の途次、11月の酉の日にお礼の参拝をして社前の松の木に武具の熊手を懸けた。そこで11月の酉の日を例大祭としたのが酉の市であるという。明治の神仏分離で旧別当の長國寺から独立し、鷲大明神社の社号を鷲神社と改めた。」とあります。
 ご祭神は天日鷲命(あめのひわしのみこと)と日本武尊(やまとたけるのみこと・古事記では倭建命)となります。ヤマトタケルは皆さんご存じかと思いますが、ではお酉さまとも言われる天日鷲命(以下、アメノヒワシ)はどうでしょうか。
 実は、アメノヒワシは日本書紀に名前だけ出てきて、古事記には出てきません。日本書紀のどの場面に出ているかというと、アマテラスが岩屋に籠もったため、八百万の神が対策を講じている場面です。天児屋命が祈りを捧げるために使う榊を作るのですが、
この榊の上の枝には八咫鏡をかけ、中の枝には八尺瓊勾玉をかけます。そして下の枝には阿波国の忌部(いんべ)の遠い先祖の天日鷲が作った木綿をかけた、とあるんですね。
 徳島市忌部神社がありますが、ご祭神はアメノヒワシです。忌部氏は古代の朝廷で祭祀を担った職業集団の氏族で、阿波忌部氏は現在の徳島県で木綿・麻を作り朝廷に献上する役割を持っていました。この忌部氏が粟や麻を植えて阿波を開拓し、この地に祖先であるアメノヒワシを祀ったのが始まりとされています。忌部神社は縁結びや開運、所願成就の御利益があります。これが今でも鷲神社に継承されているのだと思います。
その他、詳細はHPをご覧下さい。

otorisama.or.jp

3.参拝

 では、参拝しましょう。当神社は国際通りに面しているのですが、いきなりドーンと派手派手の叉木(またぎ)があり、隣には大熊手があります。お正月バージョンですね。こりゃスゲーや!

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 叉木のすぐ後ろが朱色の大鳥居なんですが、近すぎてうまく撮れませーん。柱の裏に
昭和5年とあります。

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 大鳥居をくぐると小鳥居があります。柱の裏に天保10年とかすかに見えます。水野忠邦天保の改革天保12年(1841)ですから、国内政治が揺れ動いていた頃ですね。

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 小鳥居の先にまたまた叉木があります。(別にしゃれではありません。)茅の輪がありますね。年末の厄払いのためですね。皆さんここをくぐって厄落としをしますよ。

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 左手に手水舎があります。柄杓を近づけると龍の口から水が出ます。でも、この龍、立派な角があって、顔がなんかコワ!

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 手水舎の隣が神楽殿(この1階が授与所になってます)、さらに渡殿となります。

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 そして拝殿です。賽銭箱のところになでおかめが鎮座しています。

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 なでる顔の場所によってご利益が違うみたいですよ。詳しくはHPにあります。

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 その他、境内にはの正岡子規の句碑や樋口一葉の碑等があり、アカデミックな姿も見せています。爺さんの脳ミソでは上手く説明できません。(_ _)

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 さて、授与所でご朱印をいただきました。

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 出口用の叉木があり、その先には神仏分離以前の別当寺であった長國寺があります。これも立派なお寺さんですよ。

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4.まとめ

 さぁ、いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただき、有り難うございました。
境内はさほど広くないのですが、酉の市の時は全国から大勢の人が訪れる神社なんですね。なんとか、来年は災害のない良い年になってほしいですね。

 では、本年は今回が最後です。皆様、良いお年をお迎え下さい!!

 


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