のと爺の古事記散歩

古希+4歳になってしまった爺さんが勝手気ままに古事記を散歩します。

超入門古事記(22)神倭伊波礼毘古命の誕生~それって誰?

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 さてさて、ニニギが筑紫の日向に降臨してから、ホオリ(ホホデミ)、フキアエズと世代が移っていきます。そしてこの三代は日向三代(ひむかさんだい)と呼ばれています。そして、フキアエズは子供を四柱もうけるのですが、そのうちの一柱がやがて初代神武天皇となる神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)なのです。

 

目次

 

1.フキアエズの結婚

 トヨタマは自分の子であるフキアエズの養育係として、妹のタマヨリを遣わしました。そして時は流れ、フキアエズが叔母に当たるタマヨリを娶り、四柱の子供が生まれます。この結婚は、育ての母であり、叔母であるタマヨリとの結婚ですので、ニニギやホオリの時のような浮かれた表現は全くなく、結婚の事実と子供の名が書かれているだけです。

 五瀬命(いつせのみこと) ・・・神武東征で戦死
 稲氷命(いなひのみこと) ・・・母の国の海原へ
 御毛沼命(みけぬのみこと)・・・常世国へ
 若御毛沼命(わかみけぬのみこと)またの名を神倭伊波礼毘古命(後の神武天皇)

2.アマテラスからカムヤマトまでの系図

 カムヤマトには、アマテラスはもちろん、造化三神のタカミムスビ、山の神のオオヤマツミ、海の神のワタツミの血が流れている。こりゃもう、無敵の血統でっせ!

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 さぁ、ここからは中つ巻となって、カムヤマトの物語に入っていきます。

3.上つ巻の終了

 天地初発からカムヤマトの誕生までが古事記三巻の上つ巻になります。古事記の話をする際は、大体がこの上つ巻までなんです。まぁ、物語として読んでいって面白いのはこのあたりまでなんですね。

 中つ巻からは歴代天皇の事績が書かれていますが、まず、神武東征といわれる話、つまりカムヤマトが初代天皇に即位するまでの話から始まります。

 以降は、私なりに、「せっかく古事記を読むならこの話ははずせない」と勝手に解釈した段について書いていきますので、よろしかったら引き続きお付き合い願います。

4.今回のポイント

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①カムヤマトの血統は地上世界の統治者にふさわしい。

 カムヤマトは、アマテラス、タカミムスビ、オオヤマツミ、ワタツミの系統、つまり、日の神、初発の神、山の神、海の神の霊力を具えていることから、まさに地上世界の統治者にふさわしいのです。

②兄弟喧嘩は下が勝つ?

 上つ巻を通して、いくつかの兄弟間の争いが出て来ますが、弟あるいは妹が勝利していることにお気づきでしょうか。なにかの因縁なんでしょうか、明確な理由は書いてありません。中には争いとは言えないものもありますが、結果として下が勝ってます。

 アマテラスとスサノオの誓約 ・・・ 弟、スサノオの勝利
 オオナムジと八十神の争い  ・・・ 弟、オオナムジの勝利
 コノハナとイワナガの争い? ・・・ 妹、コノハナの勝利?
 ホデリとホオリの争い    ・・・ 弟、ホオリの勝利
 トヨタマとタマヨリの争い? ・・・ 妹、タマヨリの勝利?

5.まとめ

 さぁ、いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただき、有り難うございます。

 22回に亘ってお送りしてきました上つ巻は今回を持って完了となります。いかがでしょうか、少しでも古事記に興味をお持ちいただけたでしょうか。

「爺さん、適当なことばかり書いてんじゃねぇぞ、ほんとにそんなこと書いてあんのか確かめてみるか!」と思って、古事記を手に取ってくださる方がお一人でもいらっしゃれば、とても嬉しいです。

 最初は漫画からでもいいと思います。個人的には里中満智子さんの書かれた本がお薦めです。

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 では、今回はここまでです。

 次回は神武東征ですよー! お楽しみに!!

 


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