さてさて、降臨を果たしたニニギは、国の統治はそっちのけで嫁探しに没頭します。
僕のよめ~、僕の嫁はおらんかのー。そんなある日、笠沙之岬(かささのみさき・鹿児島県南さつま市笠沙町の野間岬と言われています)で運命のヒメ神に出会います。
さぁ、どうなることやら・・・・
1.美しすぎるヒメとの出会い
ニニギは笠沙之岬で、超~見目麗しいヒメ神に出会います。一目見た瞬間、ニニギはビビッと来てフォールインラブ♡、鼻血ブー、ヨダレだらだら垂らしながら尋ねます。
ニニ「あなたの名前、なんてーの?」(皆さん、トニー谷をご存じですか?)
ヒメ「大山津見神の娘で、木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)と申します。」
二二「あなたには兄弟姉妹がおるんか?」
ヒメ「石長比売(いわながひめ)という姉がおるでー。」
ニニ「たのむで、わしと結婚してくれへんか?」
ヒメ「おとーちゃんに聞いてみんと、わからん。」
*大山津見神はイザナギ、イザナミの神生みで成った山の神です。
ニニギは早速、大山津見神のところに使いをやります。すると、大山津見神は大いに喜び、コノハナとイワナガの二人に嫁入り道具を持たせて送り出します。
*古代では、結婚は家同士の結びつきなので、一人の男に姉妹が同時に嫁ぐ姉妹婚はよく行われていた。
2.コノハナとの結婚
一気に二人の嫁が来ると聞いたニニギは、普段の二倍の鼻血を出し、ヨダレを垂らして迎えましたが、二人に会ってビックリぽんです!
コノハナは今にも飛びつきたいほど容姿端麗なのですが、姉のイワナガは大変醜かったのです。このため、ニニギはイワナガを即刻、実家に返してしまいます。そして、その晩、ニニギとコノハナは、うっふ~ん♡ あっは~ん♡ 合体♡!!
3.大山津見神の怒り
イワナガが送り返されてきたので、父親の大山津見神は激怒します。
「ワシが二人の娘を差し出したのには意味があったんじゃ。」
イワナガ・・・天つ神御子の命は雪が降り、風が吹いても常に石のように変わらず
動かない。
コノハナ・・・木の花が咲くように栄える。
このような願をかけて送り出したのにも拘わらず、イワナガを返しおって(`ヘ´) プンプン。
このことがあって以来、今に至るまで、天皇の命は限りあるものとなったのです。
ん? 天皇? この時代に天皇はおかしくないかい? みなさんそう思いますよねー。
では、原文はどうなっているのか見てみましょう。
「故、是以至于今、天皇命等之御命不長也」
故、ここをもちて今に至るまで、 天皇命(すめらみこと)等の 御命(みいのち)長くまさざるなり。
確かに「天皇」と書いてあるんですね。ちょっとしっくり来ませんね。
4.コノハナの壮絶な火中出産
その後しばらくして、コノハナがニニギの所にやってきます。
ハナ「私、妊娠したの、生むわよ!」
ニニ「えーっ、ヒメと合体したのはたった1回だけやで! それでできちゃったって、何
か変じゃ。誰か別の国つ神の子じゃねぇか?」
ハナ「なんじゃとー!その発言は許せん!(怒)もし国つ神の子なら無事に出産できん
でしょうが、天つ神の子なら無事に出産できるはずや、証明したる!」
そう言ってコノハナは戸の無い大きな産屋を作り、その中に入って土で塗り塞ぎまし
た。そして、まさに生もうとする時に建物に火を放ったのです。(凄!)
こうして、火の中で生まれたのが火照命(ほでりのみこと)、火須勢理命(ほすせりのみこと)、火遠理命(ほおりのみこと)またの名は天津日高日子穂穂出見命(あまつひこひこほほでみのみこと)の三柱の神です。
5.今回のポイント
①ニニギは降臨して国を統治したのか?
多分、統治に関する何らかの行動は起こしているとは思いますが、古事記には具体的な記述はありません。コノハナを娶って子孫を残しただけでは、アマテラスも泣いている?
②ニニギの軽々な行動が天皇に寿命を与えた。
私見ですが、ここで「天皇」という表現には違和感があります。あくまでも天つ神の御子(ニニギ)に寿命ができ、以後の子孫にも伝わり、結果的に天皇にも繋がっていったと考えるのがよいのではないか、と思っています。(意見には個人差があります)
ちなみに、ニニギの墓と言われる陵(みささぎ)が鹿児島県薩摩川内市にあるそうです。私はまだ不勉強なので細かいことは書けませんが、興味のある方は調べて見ると面白いかも知れませんね。
③ニニギは男らしくない!
ニニギがコノハナに放った言葉は、お前は何様じゃ!という怒りを覚えますね。
あっ、神様でした・・・。
④コノハナは美しいだけでなく、とても気が強かった。
産屋に火を放って出産するなんて、非常識も甚だしいと言われると思いますが、それだけの覚悟の表れということでしょうか。美しくも強い女神として現代でも崇められていますね。
6.まとめ
さぁ、いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただき、有り難うございます。
ニニギって、なんか不思議な神様ですね。アマテラス直系の神様の中では異色の存在なのかも知れません。
いよいよ、舞台は「日向三代」といわれる時代に入っていきます。
次回をお楽しみに!!
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