のと爺の古事記散歩

後期高齢者になってしまった爺さんが勝手気ままに古事記を散歩します。

古事記の神様と神社・ご近所編Part2(19)~笠間稲荷神社

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 今回は天気もまあまあの予報なので、ちょっと足を延ばして一人ドライブ兼神社参拝として行って来ました。行き先は茨城県笠間市にある笠間稲荷神社(かさまいなりじんじゃ)です。日本三大稲荷の一社と言われており、年間300万人が参拝に訪れるという超メジャーな神社です。お昼にお稲荷さんも楽しみやぁー!!

 

 

1.場所

 ここです。

2.御由緒と御祭神

 当社の御創建は、社伝によれば第36代孝徳天皇の御代、白雉2年(651)と伝えられています。
  その後幾星霜を経て、桜町天皇の御代、寛保3年(1743)には時の笠間城主井上正賢により社地社殿が拡張され、又延享4年(1747)牧野貞通が城主となるや先例により祈願所と定められ、境内地・祭器具等が寄進されました。以来歴代藩主の篤い尊崇を受けました。

(HPより)

www.kasama.or.jp

 さて、日本全国に数多くある稲荷神社の総本社と言われるのが、京都にある伏見稲荷神社です。御祭神はもちろん宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)です。そして、各地の稲荷神社は総本社である伏見稲荷から御祭神を勧請したものと言われます。

3.宇迦之御魂神とは、どんな神様なのか

 ところで、御祭神であるウカノミタマとはどのような神様なのでしょうか。古事記では須佐之男命と神大市比売の間の御子として、名前だけ出て来ますが、事績については何も書かれていません。名前の「ウカ」は食物を意味し、その御魂ですから「食物に宿る神秘的な精霊」ということになり、五穀・食物を司る神ということになります。

 一方、伏見稲荷神社のHPには、こんなことが書かれています。同神社を創建したのは渡来人の秦氏族の長の秦伊呂具(はたのいろぐ)という方です。あるとき、イログが餅で作った的に矢を射ると、矢が刺さった餅は白鳥になって山に飛んでいった。そして、そこにたくさんの稲が成ったのです。イログはこの稲が成る豊かな土地に社を建てたのです。稲が成る⇒いなり⇒稲荷と書くようになり、イログが建てた稲荷社は五穀豊穣の神社として有名になっていきます。

 こうして、後に、イログが建てた稲荷社の御祭神と、日本神道の五穀豊穣の神とされるウカノミタマが同一視されるようになっていったのです。

4.稲荷神と狐

 稲荷神社には狐像がたくさんありますね。狐は神様ではなく、神様の眷属(使者)であることは皆さん、ご存じと思います。ではなぜ狐が神様の使者と考えられたのでしょうか。

 日本では、古くから山の神、田の神の信仰があります。春になると山の神が里へ降り田の神となって稲の生育を守護し、収穫を終えた秋に山へ帰って山の神となる。キツネも同じく農事の始まる頃から収穫の終わる秋頃まで人里に姿を見せていて、田の神が山へ帰る頃に山へ戻ります。このことからキツネが神の使いとされるようになったのです。キツネが、米を食べる害獣の鼠を駆除したことも神の眷属と言われる由縁ですね。

5.ウカノミタマは男神? 女神?

 これはどっちでもいい話です。イメージとしては女神だと思いますが、いかがでしょうか。女神と思われるのは、仏教の荼枳尼天(だきにてん)と習合し、白狐に乗る姿で表わされるからだと言われています。一方、笠間稲荷神社のHPを見ると、完全にキツネにまたがったオッチャンですわ。

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6.参拝

 さて、参拝しましょう。門前通りに面して大鳥居があります。社名碑の脇にはキツネのオブジェ(?)がありますね。

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 この大鳥居は平成28年(2016年)に再建されたもので、2010年事故、2011年震災と立て続けに一の鳥居を含め、多くの鳥居が崩壊してしまったとのことです。鳥居のない時期があったんですね。HPの境内案内を見ると、一の鳥居、二の鳥居の写真がありますが、これらが崩壊し、今は再建された大鳥居だけです。

 鳥居をくぐると参道で、両サイドは仲見世ですね。

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 参道の先、右側に手水舎があったのですが、彫刻が実に見事で、一日眺めていても飽きないくらいです。凄!

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 正面が楼門です。守護侍の裏には神馬がいました。

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 楼門手前、左右にキツネさんがいるのですが、右側のキツネさんは屋台に挟まれてちょっと窮屈そう。

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7.拝殿

 さて、楼門の真正面に拝殿があります。これまた、壮大で華麗ですね。

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 扁額に並んで大絵馬が何枚も掲示されています。内容は分かりませんが・・・。

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8.本殿

 拝殿の脇から裏手に回ることができます。つまり、本殿がしっかり見ることができます。いただいたパンフレットによると、江戸末期、安政・万延年間(1854~1860年)の建築で、総檜の権現造で昭和63年に国の重要文化財に指定されています。そして、本殿周囲の精巧な彫刻は言葉では説明できませーん!

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9.末社

 本殿の裏に末社があります。

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10.狐塚

 本殿のすぐ後ろに狐塚(?)があります。キツネさんの集団です。

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11.その他、境内には

 〇神苑の大藤 樹齢400年、県の天然記念物

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 〇ご神木

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 〇絵馬殿

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 〇車祓所

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 〇東門

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 〇社務所

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12.ご朱印

 受付所で書き入れのご朱印をいただきました。

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13.まとめ

 さぁ、いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただき、有り難うございます。

 三大稲荷神社の一社ということで、巻物や宝珠をくわえたキツネさんがドーンと構えているのかと思いきや、参道や境内に多くのキツネさんがいるにはいるのですが、みんな小型なんですね。ちょっと意外でしたね。

 でも、紹介しきれなかった所がまだまだあり、また、歴史的建造物が多くあるので、もう一度行ってじっくり見直したいと思いました。

 あっ、そうそう、お昼においなりさん、買いましたよー! まいうー!!でした。

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 写真を撮る前に食べてしまったのですが、お団子もサイコーでした。

 


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