のと爺の古事記散歩

古希+4歳になってしまった爺さんが勝手気ままに古事記を散歩します。

古事記の神様と神社・ご近所編Part3(47)~下谷神社~都内最古のお稲荷様

 所用でJR上野駅に行きました。せっかくなので同駅周辺の神社を調べ、徒歩圏内にある神社を参拝しました。台東区東上野にある下谷神社(したやじんじゃ)です。ここは、都内最古の稲荷神社といわれていますが、稲荷神社と聞いて我々がイメージするのと違っているところがいくつかあります。さて、どんなところでしょうか。

 

 

1.場所

 ここです。

2.ご由緒とご祭神

 天平2年(730年)に主祭神大年神、配神を日本武尊として、その御神徳を崇め奉って上野忍ケ丘にこの二神をお祀りしたのが創始と伝えられています。当社は昔から正一位下谷稲荷社として祀られ、明治5年に下谷神社に改められました。
 稲荷社というと、主祭神は宇迦之御魂神とイメージしますが、当社は大年神主祭神です。大年神スサノオの子供で、宇迦之御魂神の兄神です。年の始めに門松めがけて降りてくる五穀豊穣の神と言われていますので、その意味で稲荷神と言えるのでしょうか。古事記に出てくる大食津比売神(おおげつひめのかみ)や豊宇気毘売神(とようけびめのかみ)も稲荷神として祀られます。要は、稲荷神とは宇迦之御魂神が代表的だが、他にもいらっしゃるということです。勉強になるねーっ!

 HPはこちらです。

3.参拝

 JR上野駅から浅草通を東へ5分ほど歩くと朱色の大鳥居が見えてきます。


 大鳥居をくぐると、もう目の前に二の鳥居(本当は一の鳥居かも)が見えます。


 鳥居の先、左手に手水舎がありますが、花手水が奇麗なのと、ここの欄干の彫刻が見事です。ぐるりと一周して見入ってしまいました。



 手水舎の先に立派な神門です。歴史ありそう!

 
 
 神門をくぐると拝殿ですが、その前には特徴的な狛犬君がいらっしゃいます。
稲荷神社なのに狛犬なの?先日の烏森神社もそうでしたね。稲荷社だからといって必ずしも狛狐ではない、ということですね。ここの狛犬は、スリムでムキムキという特徴があります。思わず背中からも撮ってしまいました。台座には昭和9年の日付がありました。

4.社殿

 現在の社殿は昭和9年造営されたものです。拝殿には横山大観の天井画があるそうですが、見ることはできません。


 本殿です。

5.境内社

〇隆栄稲荷神社
 こちらには特徴的なお姿の狐さんがいらっしゃいます。

6.その他境内

〇舞殿


社務所


〇寄席発祥の地


〇西参道入口

7.ご朱印

 目の前で書き入れしていただきました。

8.まとめ

 さぁ、いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 稲荷神社といってもご祭神がウカノミタマではなかったり、狛狐ではなく狛犬がいたりと、なかなか面白く勉強になりましたね。

 国造りの途中でスクナヒコナ常世の国へ行ってしまいオオクニが困っているときに、自分を三輪山に祀ったら手伝ってもええぞ、といって現れたのは大物主神ですが、古事記をすなおに読んでいくと、この大物主神大年神であると読めるんですね。
でも、大物主神はオオクニの幸魂だ、なんて説もあるし、ややこし!!

 


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