のと爺の古事記散歩

古希+4歳になってしまった爺さんが勝手気ままに古事記を散歩します。

アマテラス大研究(6)

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天孫降臨(ネット検索)

天孫降臨

    さぁ、いよいよクライマックスの天孫降臨です。アマテラスの孫に当たる天邇岐志國邇岐志天津日高日子番能邇邇藝命(あめにきしくににきしあまつひたかひこほのににぎのみこと)が降臨するので天孫降臨と言うんですね。あまりに長すぎるので以下はニニギと言うことにします。どうして神様の名前ってこんなに長いんでしょうかねぇ。これじゃぁ誰かがこの子の名前を呼ぶのに、時間がかかりすぎて日が暮れちゃうよ。寿限無じゃないんだから。

  ところで、なんで孫が降臨するのでしょうか。長男はどうしたの? 長男のアメノオシホミミノミコトが言うには、「降臨の準備をしている間にニニギが生まれたので、この子を降臨させましょう」と、なんかよく意味の分からないことを言って、これが認められちゃうんですね。武闘派アマテラスばあちゃんも孫には甘かった。でも、生まれたばかりの子を降臨させてどうするんでしょうか。しかしながら、冒頭の絵のニニギはとても生まれたばかりとは思えない姿で書かれています。このへんがよく分からないんですね。
 実は、この話は後々の41代持統天皇から孫の42代文武天皇への継承を正当化するために作られた話だという説があります。ちなみに、持統天皇諡号は「高天原広野姫天皇(たかまがはらひろのひめすめらみこと)です。ん~っ、これはなんかあるな、とは思うんですが、すごく複雑な話なんでここでは省きます。興味のある方、詳しくはWEBで。
 さてさて、ニニギを降臨させるに当たり、アマテラスは八尺の勾玉、鏡、草薙の剣を与え、思金神達を従わせてこう命じます。「この鏡は私の御魂として私を祀るように仕えなさい。そして思金神はこの祭事をしなさい。」
 思金神は天の岩屋事件での神楽の企画や、葦原中国平定の派遣の神を選定した、いわば高天原の知恵袋として活躍した神様です。今風に言えば、敏腕プロデューサーでしょうか。
 こうして、天の岩屋事件で活躍した神様を含めて大勢の神々が従い、ニニギ様御一行が編成されます。そして天の八重のたな雲を押し分け、荘厳に道を選び、笠紫の日向の高千穂のくじふるたけに天降ったのです。そしてニニギは「この地は韓国に向かい、笠沙の岬にまっすぐ通り云々~、とても良い地だ。」と言って立派な宮殿を建てて住んだのです。えっ、ちょっと待って! 韓国? ニニギの時代に韓国? ちょっと何言ってるのか分かんない。
 そしてこの後、ニニギは木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)と出会い、世間知らずの王子様振りを如何なく発揮しながら、話は日向三代へと進んで行くのです。

 こうして天孫降臨も終わり、アマテラスの出番もなくなってくるのですが、これで終わりと思いきや、実はこの後、予想だにしなかった場面で出てくるんですねぇ。

 ではでは今回はここまで。次回をお楽しみに!!