のと爺の古事記散歩

古希+4歳になってしまった爺さんが勝手気ままに古事記を散歩します。

アマテラス大研究(9)

 

 ⑧天孫降臨後のアマテラス(その3)

 皆さん、神功皇后はご存じでしょうか。14代仲哀天皇(倭建命の御子)の大后で、15代応神天皇の母にあたる方です。神功皇后といえば三韓征伐の話がありますね。何が言いたいかというと、この三韓征伐がアマテラスの御心で行われたという話です。すごいでしょ、だいたい西暦200年頃の話と言われていますから、天孫降臨の時から考えても想像を絶する時間が経っているはずなのですが、まだアマテラスの神パワーが健在なのです。
 どんだけぇ~!!

    仲哀天皇8年、天皇と神功皇后は熊襲征伐対策会議を開き、皇后が神帰(かみよせ)をし、天皇が神を招き寄せるため琴を弾き、建内宿禰が神のお告げを聞くため庭に控えました。そして神託は「西の方に種々な宝がある国が見える。私はその国を帰服させる」というものでした。しかし天皇はこの神託を信じず琴を弾かずに黙っていると神はいたく怒り、結局、天皇は崩御してしまったんですね。神の怒りで死んだ天皇は仲哀天皇だけですね。お気の毒です・・・。
 このため、建内宿禰は国を挙げての大祓をし、あらためて神のお告げを聞いたところ、前回の神託と同じで、「この西方の国は皇后の胎中にいる御子が統治される国だ」とのことだったんです。えらい勝手な話ですね。そして西方の国とは新羅のことです。

 宿禰と神の会話
  宿禰 「皇后の腹の子の性別は?」
  大神 「男じゃて。」(後の15代応神天皇ですね)
  宿禰 「今、このようにお教え下さる大神よ、君の名は?」
  大神 「これは天照大御神の御心じゃぞ。そして我は底筒男、中筒男、上筒男の
      三柱の神じゃ、云々~。」

 つまり、アマテラスの御心により住吉大社の祭神である墨江大神の三神(アマテラスと同じくイザナギの禊ぎで成った神です)が神託を与えたということです。結局、神功皇后はこの神託に従って三韓征伐に出兵をすることになります。(三韓征伐の詳しい話はあらためて機会を設けたいと思っていますので、ここでは省略します)

 私が古事記を読んだ限りでは、アマテラスの名前が出てくるのはこの神功皇后の三韓征伐の段が最後と思われます。

 さぁ、いかがでしたでしょうか。「大研究」と言うほどの中身はありませんでしたが、次回が10回目となり切りが良いので、あらためてアマテラスについて総括をしたいと思います。

 ではでは今回はここまで。次回、最終回をお楽しみに!!

 

 *冒頭に倭建命の名が出ましたね。以前まとめたものです。よろしかったらお目通し下さい。 (ちょっと長いです)

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