のと爺の古事記散歩

古希+4歳になってしまった爺さんが勝手気ままに古事記を散歩します。

古事記の神様と神社・ご近所編Part3(10)~大宝八幡宮~関東最古の八幡様

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 今回は、関東最古の八幡様と言われる、茨城県下妻市にある大宝八幡宮(だいほうはちまんぐう)です。実は、爺さんのブログでは二度目の登場です。一度目は2019年9月でしたが、記事の内容たるや稚拙そのものでした。しかしながら、ここは爺さんが初めて御朱印帳をいただいた神社で、ちょっとばかり思い入れがあります。久々に訪れ、前回では紹介していない細かいこともお伝えします。

 

 

1.場所

 ここです。

2.御由緒と御祭神

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 御由緒板がありましたが、ちょっと読みづらいので当社のHPから引用します。尚、以下は前回記載分をリライトしました。

 白鳳時代の末期、文武天皇大宝元年(七〇一)、藤原時忠が、常陸国河内郡へ下向の時、筑紫(大分県宇佐市)の宇佐八幡宮を勧請(神仏の分霊を請じ迎えること)して創建されたという。東国平定のための鎮護の神として、八幡宮を勧請したのである。宇佐八幡宮は、莵狭津彦命を祖とする宇佐諸石が、欽明天皇二十九年(五六八)に八幡神を勧請したのに始まるという。八幡神とは、応神天皇を主座とし、文武の神として尊崇されており、八幡宮の祭神として祀られる。

 八幡神社といえばご祭神は応神天皇ということになりますね。
 当社は以下の三神をご祭神としています。仲哀天皇神功皇后が夫婦で、間に生まれたのが応神天皇です。

 誉田別命(ほんだわけのみこと)・・・   第十五代応神天皇(八幡様)
 足仲彦命(たらしなかつひこのみこと)・・・第十四代仲哀天皇
 気長足姫命(おきながたらしひめのみこと)・神功皇后

 ところで、なぜ応神天皇八幡神として崇められているのか、そもそも八幡神とはなにか、ということをいろいろ調べてもよく分からないのです。八幡宮の総本山の宇佐八幡宮のHPを見ても八幡大神応神天皇の神霊とはありますが、どうしてそういうふうになるのかがよく分からなかったので、あらためてHPをじっくり読んで見ました。

 で、脳ミソがかなり老朽化している私になんとなくストンと来たのが、「鍛冶翁」のくだりです。

欽明天皇の29年(569年)、宇佐神宮境内の菱形(ひしがた)池のほとりの泉のわくところに、ひとつの身体に八つの頭という奇異な姿の鍛冶をする翁があらわれて、この姿を見た者はたちまち病気になったり死んだりしました。
 大神比義(おおがのひぎ)が見に行くと老人の姿なく、かわりに金色の鷹(たか)が見えました。比義が『誰かによって鷹に変えられたのか、自分の意志で鷹になったのか』と問うと、鷹は金色の鳩(はと)となって比義の袂の上にとまりました。
 神が人を救済されようとして自ら変身されたことを知った比義が、3年あまり断食をして祈り続けたところ、ついに欽明天皇32年(571年)2月初卯の日に、この泉のかたわらの笹の上に、光かがやく3才の童子があらわれ『われは誉田の天皇広幡八幡麿(ほんだのすめらみことひろはたのやはたまろ)なり。わが名は護国霊験威力神通大自在王菩薩(ごこくれいげんいりょくじんつうだいじざいおうぼさつ)で、神道として垂迹せし者なり』と告げられました。
 そしてたちまち黄金の鷹になって駅館川(やっかんがわ)の東岸の松の上にとどまったといわれます。そこに和銅元年(708年)、鷹居社をつくり八幡様を祀り、のち霊亀2年(716年)小山田の林に移られ、ここに小山田社を造営。神亀2年(725年)に現在の社地、亀山(かめやま)(菱形(ひしがた)山とも小椋(おぐら)山ともいう)に移されて八幡大神様が鎮座されたのが宇佐神宮の創立です。

 ちょっとばかりややこしい話ですね。

 当社のHPはこちらです。

3.参拝

 茨城県道335号線に面して一の鳥居が建っています。

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 鳥居をくぐると木々が茂る森状態ですが、すぐに二の鳥居があり、参道のずーっと先には三の鳥居が見えます。

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 立派な三の鳥居ですね。高さを感じていただけるでしょうか。

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 参道を進むと随神門があります。ちょっと変わった仁王様?でしょうか、む?神社に仁王様?神仏習合の名残か。

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4.拝殿

 随神門をくぐると参道が続き、正面に拝殿があります。この神社の特徴だと思いますが、参道の両サイドに狛犬がズラーッと並んでいます。何対あるか、数えてきませんでしたが、5~6対だったと思います。

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 そんな中、爺さんが最も気に入った狛犬さんがこちらです。迫力あるでしょ!

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 実は、この神社には、まだまだ大小いろんな狛犬さんが出て来るんですね。これも珍しいというか、特徴的ですね。

 手水舎です。水を受ける石が大きな亀の形をしています。

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 そして、拝殿です。な、なんと、ここにもユニークな狛犬さんがいます。

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5.本殿

 拝殿脇から本殿をぐるっと見ることができます。天正5年(1577年)に再建されたもので桃山時代建築の特徴があるそうですが、詳しいことは分かりません。しかし、武田氏が滅亡した長篠の戦い天正3年ですから、凄いですねー、とにかく400年以上は経ってます。

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6.摂末社

 ここで、HPにある境内案内図を見てみましょう。

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 ご覧のように、境内には多くの摂末社があります。全部写真を撮りましたが、そのうちのいくつかをご覧下さい。

〇市姫神

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〇弁財天

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〇青龍権現社

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〇祓戸神社

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〇大宝天満宮

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若宮八幡宮

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〇黒鳥神社

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〇祖霊殿

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〇稲荷神社

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7.ご神木

 ご神木と表示されている樹木が複数あります。

〇大銀杏

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〇お乳銀杏

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菩提樹

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〇奥州紅

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〇おがたま

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8.その他境内

〇神楽殿

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〇鐘楼

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大王松

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〇夫婦檜と夫婦岩

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〇さざれ石

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〇重軽石

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〇相撲場

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〇東門 「蘇民将来子孫家門」の護符が見えます。

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〇東の鳥居

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大宝駅
 境内ではありませんが、三の鳥居前の敵返坂を西に行くと関東鉄道常総線大宝駅があります。とってもレトロな無人駅です。ちょうど電車が入ってきたので急いで撮りました。車両にはイラストが書かれていますね。

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9.社務所

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10.ご朱印

 書き入れでいただきました。

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11.まとめ

 さぁ、いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただき、有り難うございます。

 二度目の参拝でしたが、前回に気がつかなかった、というか見ていなかった所がたくさんあり、二時間ぐらいをかけてじっくり回りました。
 大小の狛犬が境内のあちこちで見られたり、摂末社が多かったり、神仏習合の名残と思われる設備があったり、ご神木が数種あったり、とにかく他では見られないような特色が多くあり、境内を歩いていてもとても面白かったです。三度目の参拝もありそうですね。

 


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